8月15日(日) 19:30~20:43
NHK番組 渡辺 謙 アメリカを行く
9.11テロに 立ち向かった日系人
<案内人、 渡辺 謙(新潟出身51歳)>
上杉謙信にちなんで 謙と名付けられた。
1987年NHK大河ドラマ「独眼流政宗で全国的な人気を集め名俳優の地位を獲得。
1989年映画初主演になるはずであった映画の撮影地カナダで、
まぶたの麦粒腫(メボ)が なかなか治らず
血液検査で白血病にかかっていることが判明。
眼底検査でも異常があったかもしれません。
眼科医になった頃ではっきり覚えています。一年の闘病で俳優業に復帰、
再活動するが五年後に再発。再治療で翌年無事復帰。
輸血でC型肝炎になっていたと
2006年映画初主演になった「明日の記憶」(若年性アルツハイマー病の主人公を好演。)
撮影終了後に告白。
主な出演映画
1984年 瀬戸内少年野球団
2001年 ラストサムライ
2006年 硫黄島からの手紙
2009年 沈まぬ太陽
2011年 シャンハイ(8月20日公開)
さて、番組の内容を紹介します。
もうすぐ10年になるのですね。
2001年9.11アメリカ同時多発テロ。全世界が大変驚きました。
ビルの中に飛行機が飛び込む映像を9時のニュース番組の生中継で
見てしまいました。犯人たちがアルカイダでアラブ・イスラム系とされてから
在米アラブ・イスラム系の人々へ暴力や差別が起こった。
テロ発生当時の航空行政のトップの運輸長官だった
日系二世ノーマン・ミネタは、
空港の荷物チェックや搭乗に対して
皮膚の色や人種による差別をすること(人種プロファイリング)を許さなかった。
安全基準にはならないのですと。
マスコミや政界から批判されるが正当に拒絶。
アメリカは 自由と平等、差別のない国であり
自分のしていることは正しいことです。
信念は、ゆらいではいけません。
引いてはいけないんです。
このやり方でやる。
引き下がりません。
正しいことをやるんです。憲法にのっとっているんです。
(1) 事態を明確にする。
(2) 感情に流されないで判断する。
(3) 強固な基盤を築く。
(4) 様々な方向からの圧力に耐え抜く。
お粗末なことにそれまでの搭乗検査は航空会社のアルバイトが検査をしていた。
ミネタは、国が安全・安定した運行システムを作ると宣言。
不便さをかけても
より多くの人の幸せの為に、例外なくすべての乗客に協力を求めた。
時をおかず
全米の日系人が行動を起こした。
アラブ系の女性の震えた声をラジオで聞いた
キャシー・マサオカも差別に反対する行動を人々に呼びかけた。
なぜ、日系人が
人種プロファイリングに反対運動を起こしたのか。
それは、70年前の太平洋戦争で
1942年2月から日系人が直面した強制収容所の過酷な生活や、
あってはならなかった
悲惨な人種差別による過酷な体験を繰り返させないためでした。
アメリカ本土で初めて下院議員になったミネタは
日系人の名誉回復の為に1981年から運動を起こした。
1988年レーガン大統領の時にアメリカの間違いを認めさせて日系人が
名誉回復を勝ち取っていた。
他人事ではなかった。
ワシントンの運輸長官室に
歴代長官の肖像画がかかっています。自分の好きなデザインでよいそうです。
ミネタの肖像画には
強制収容所から見えていたハートマウンテンと彼の家族が描かれていました。
見た人にこの家族は?
この山は?と考えさせたかったと。
素晴らしい日系人。素晴らしい番組でした。
再放送をして欲しいですね。
ぜひご覧ください。

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