ＮＨＫスペシャル　思索ドキュメント『　がん　生と死の謎に挑む　』
　　　　立花さんも　がん患者さん。６９歳。
２年前に鮮血尿で異常に気付き東大病院にかかる。
膀胱に腫瘍が見つかる。三個でしょうか。
幸い粘膜下層にとどまっていたので転移はしてないで済んだ。
内視鏡でがんは取れたが複数個あったので再発するのは仕方がないと
宣告された。　
　さすがに決断が早く、現実を受け止められます。
２０年来の知人で次の
ノーベル賞候補といわれていた物理学者、
故戸塚洋二先生に抗がん剤治療を教えてもらう。
すでに脳に転移巣が三箇所あるほど全身転移されていた。
次々と抗がん剤を試したが、効果は長続きしなかった。
しないよりも良いかなと思ってしてきたと。副作用がひどい。
壮絶ながん治療の歩みをご本人から聞いて、
自分のがんと、どう折り合いをつけたらよいか深く考える。
１ヵ月後なくなられた。
　まずは、立花さん、がんの転移をキーワードに新書から専門書まで
資料を読み込む。その後、日本での戦後最大のジャーナリストと
思っていた筑紫哲也の訃報が届く。
肺がん闘病中だった。彼のことを語りながら号泣された。

　二人に一人が、がんになり、三人に一人ががんで死ぬ時代。
がんを避けて通れない時代になっている。　
アメリカのニクソン大統領が1971年に『がん戦争』を
宣言してから４０年。がんは撲滅されるといっていたが、
知れば知る程がんは
厄介な病気であることが分かってきた。
酸素が足りなくなる低酸素状態でも
生き残ったがん細胞は、放射線治療が効かなくなる。
生命の低酸素状態でも
生き延びるために必要なメカニズムが、がんの浸潤を助けてしまう。
　がんが出来ても、がんを免疫細胞が排除してくれれば良いのですが、
期待に反してがんの手助けをしてしまうことも有る。
がん細胞も元を正せば自分の細胞から変化したものだから、
がん細胞だけに効いて、正常細胞は無傷で済むことは難しい。　
がん研究者４０名以上にインタビューをした結果が、
自分のがんが転移した場合抗がん剤は使わないだろう。
日常生活の質を落としたくない。
最後まで、知を知る仕事を続けたいということでしょうね。
　その後、鳥取市の徳永先生のがん緩和ケアーの『野の花診療所』を訪ねる。
死は日常のそばにある。死の直前まで笑いのある自然な死。
人にはそれぞれ違う死がある。自分の残り時間は少ない。
死ぬまでしっかり生きることが大切との思いを持つ。
早期がんで見つけ、がん病巣をそっくり
取ることが大切。放射線治療が効くものならそれも良い。
立花氏の結論は、抗がん剤は、もっと改良が出来ないものかという
ところでしょうか。お見逃しの方は是非再放送をご覧ください。
有料のオンデマンド放送でも見られるそうです。

　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　ミネルヴァ書房　定価２８００円＋税

　大東亜戦争（第二次世界大戦）を考えるには日露戦争までさかのぼれと
言われます。以外にも、５０歳になっていた明治天皇は、日本政府中枢で
最も開戦に慎重な一人だったと。大元帥服を着た雄姿からは、陸海軍を指揮して
いそうに見えましたが、さにあらず。天皇に即位したのも孝明天皇が急死した
ために１４歳でした。王政復古、戊辰戦争、明治維新と続く。
ご自分で判断できる事も無く無力なシンボル的君主が、心身ともに鍛錬を続けた。
明治２２年（1,889年）明治憲法を制定するまでには、政治権力を確立。
明治天皇は並々ならぬ意気込みで、憲法制定審議に臨席した。伊藤博文が
中心で作られた大日本帝国憲法における天皇の権限は、限定されていた。
維新以来限定的にしか政治に関与してこなかった現実や、伊藤や天皇らが
学んだウイーン大学シュタイン教授からの『憲法の下に君主権を制限する』
最先端の考えに影響された。（君主機関説）天皇は国民統合の象徴であり、
政府内での意見対立に対し調停する名君を目指した。

　知りませんでした明治憲法。しかし、
名君が軍部をコントロールすることが必要で、
軍部内の抗争から軍部の独走が許される危うさがあった。
維新を作り上げた世代が少なくなるとともに
軍部の独走がひどくなって、
敗戦につながった。　
ＮＨＫが、年末に3年掛けて放送をする『坂の上の雲』が楽しみですが、
幕末から明治を知る本としてご一読ください。
図書館にあればよいですね。

　今日も霧が出ています。川の多い地域は霧がつきものでしょうか！
霧を生かした名産品が欲しいですね。　
　太陽が出れば暑いくらいの秋のせいか秋の花が元気でした。
エンゼルストランペットが良く咲きましたね。「まだつぼみもあり咲いていて
見事です」と布野の方がおられました。それはすごい。
玄関の中に入れられているとの事でした。
　冬ごもりは、幹を50〜100センチで
ばっさり切って凍らせないように玄関などですると良いでしょう。
簡単に剪定バサミで剪定出来ます。来年が楽しみですね。　

新型インフルエンザは、身近なものになっています。かかって直ったという
お子さんが、ちらほら来られています。ワクチンの副作用が心配ですが、
今のところ去年までのインフルワクチンでの頻度を超えてはいないようです。
発生件数は県北の報告では毎週250人ぐらいで多いままですので
集団発生を
起こさないように注意を続けましょう。　

　23日に久しぶりに広島で映画を見ました。メンズデイで1000円。それも3時間。
映画館の座席が良いことが大切。
山崎豊子原作の『沈まぬ太陽』渡辺謙主演。
三浦友和が汚れ役を好演。登場人物、団体はすべて架空のものであり実在の人物、
団体等とは関係有りませんとありましたが、誰が見ても日本航空ですね。
皮肉にもＪＡＬが経営を続けられるかどうかの瀬戸際に立たされている時の公開。
あまりにも政治家や、官僚とのやり取りがドロドロすぎていやになります。
さすが山崎さん。体調不良気味？お元気に！